リニューアルに伴って、新しいシリーズをお送りします。
題して『やさしい東洋医学』シリーズ!
初心者の方にも分かりやすいように東洋医学の真髄!?をお届けしようというものですが、なにぶん私自身が初心者みたいなものなので、大雑把な内容になるかとは思いますが、出来るだけ分かりやすく説明させて頂こうと思いますのでヨロシクお願いします。
まず東洋医学でもっとも基本的で、一番最初に学ぶのは『陰陽五行論』になると思います。その中でも『陰陽学説』が基本中の基本なので、それから簡単にお話しますね。
陰陽といえば、一般的なイメージでもお馴染みではないかと思いますし、このサイトのリニューアルのときにも少し説明させて頂いたかと思いますが、自然界は二つの大きな性質に分けられるという考え方です。
火と水、暑いと寒い、乾燥と湿り、天と地、春夏と秋冬、朝昼と夕夜といった具合に、活発な感じがする方を『陽』、静かで落ち着いた感じがする方を『陰』と呼びます。このような二つの側面は人の体にも当てはめることができます。例えば、体の上部や体表、背中、手足、男性は『陽』で、体の下部、体内、お腹側、体躯、女性は『陰』といった感じです。
この陰陽は互いに対立して相手を抑制します。そして常にバランスを取りながら動いているのです。その働きが人の体のリズムを作り、そのバランスが崩れると体調が悪くなったりします。『陽』が盛んな状態を『実証』、『陰』の盛んな状態を『虚証』と呼びます。
本当はもっと複雑に影響しあっているものなので、単純に冷え性だから『陰』だとか便秘だから『陽』とおおざっぱに考えるのでは不十分で、体のどこで陰陽のバランスが崩れそれがどういう流れで全体に影響を及ぼしているか診ていかなくては治療の役には立ちません。
このように鍼灸を始めとする東洋医学では陰陽のバランスを整えていくという考え方が治療の根底にあって、だからこそ人に優しく、その人に合った治療が出来ることになるわけですね(^^)
実は陰陽論は治療のためにだけに生まれたのではなく、中国の哲学として考えられたものなんですね。すべての事物には陰陽の二面があるということは、人が生きていく上でも大切なことを教えてくれます。
例えば、何か仕事や勉強で失敗したとしても、その失敗の裏には次なる成長が含まれています。また、一緒に居るのが苦手だなと思って居る人でも、尊敬できたり、愛すべき点が見出されたりする事があります。
『これが絶対に大切だ!』とか『これ以外は認められない』といった考え方は非常に偏った見方であり、窮屈で、可能性に乏しいものになって、私たちの人生を苦しめる原因にもなります。こんな時に陰陽論的な考え方ができれば、常に柔軟に対応ができ、前向きで明るく歩んでゆけるのではないでしょうか?
少し難しい話になってしまったかもしれませんが、自然界に陰陽が存在するなら、人の体や心も陰陽の二面を持って存在していると考えるのが東洋医学の出発点です。
兵庫鍼灸専門学校の鍼灸師の卵たちは、この非常に奥深い世界を少しずつでも理解しようと頑張っているんですが、中々難しいようです。私も負けないように研鑽を重ねて陰陽の知恵を活かした日々の生活送っていきたいと感じた今日この頃です(^^)
次回は『五行論』についてお話してみたいと思います。長文失礼しました。
であであ(^^)